避妊手術のススメ
避妊手術は望まれない繁殖を防ぐだけでなく、病気の予防や発情に伴うストレスを抑えることができます。
特に早期に避妊手術をすることで将来的な乳腺腫瘍の発生リスクを下げることができます。(6か月齢まで:91.0%、1歳まで:86.0%、2歳まで:11.0%、それ以降は効果なし)
猫ちゃんの乳腺腫瘍は悪性比率が高く(約90%)、増殖が激しく、転移を起こしやすい傾向にあります。
また、わんちゃんと比べて発生頻度は高くないですが、子宮蓄膿症なども予防できます。
室内飼育ですと、発情が来ても交配する機会がないため精神的に不安定になります。怒りっぽくなることや、頻尿や粗相をしてしまうことも増えます。また、特有の鳴き声で鳴きますのでご家族が負担に感じるかもしれません。
避妊手術に伴うデメリットとしては、全身麻酔が必要なこと(麻酔リスク)、術後に肥満になりやすくなることが挙げられます。
子供が欲しい、自然のままでいさせてあげたいと考える方もおりますが、家族として向かい合っていくにあたり、猫ちゃんの健やかでストレスの少ない生活を送るためには必要な手術になります。
特別な病気でない限り、遅くとも1歳までの避妊手術を推奨します。(当院では生後6か月以降を目安としています。)