フィラリアの予防時期になりました
5月から12月の8ヶ月間はフィラリアの予防時期となります。
フィラリアというと犬で有名な寄生虫ですが、猫でも感染することがあります。
フィラリアは蚊によって媒介される感染症で、蚊の刺し口から動物の皮膚内に侵入し、そこで成長しながら血管を探し当て、循環に侵入します。最終的には心臓内に寄生する体長15~30cmほどの大型の寄生虫です。
犬はフィラリアに感染しやすく、適切な感染予防をしないと大量寄生して心不全を引き起こすことがあります。
猫は元々フィラリアに対して抵抗性が強く、皮膚に侵入したとしても自分の免疫で排除できることが多いとされています。ですが、ひとたび循環内に侵入されてしまうと少数の寄生(感染したとしても2~3匹がせいぜい)でも強い呼吸器障害が生じ、『重度の呼吸困難』や最悪の場合『突然死』を引き起こすことがあります。有効な治療法はなく、対症療法のみとなります。
感染した猫の約4割が室内飼育であったという報告もあります。
予防薬は首の後ろに垂らすスポット剤が認可されています。併せてノミ・マダニや消化管の寄生虫を駆除できるものが主流となっています。地域によって予防期間は異なりますが、毎月塗布することでフィラリアは100%と予防できる感染症です。適切な予防を心掛けましょう。